技能が磨いた底しれぬ謙虚さ

本日の書評覧から印象に残った1冊

「どっこい大田の工匠たち」小関智弘著(現代書館

〜50年のキャリアを持つ旋盤工の職人であり、作家でもある著者〜


確かなものを作る
他所ではできない仕事をやる
頼まれたら赤字でもやる
という気概が、
踏み倒し、ピンハネ、不渡り、
やっかみ口といった理不尽を抑え込む。


ふけば飛ぶ様な存在だからこそ、
どんなことがあっても納期を守り、加工賃の安さにも工夫で耐える。
陰で手を差し伸べてくれた人への恩義も忘れない。
石頭がつくほど頑固なのに、底しれぬ謙虚さを磨いて来た・・・


そして
空洞化とは真ん中のヤワイ所がすっぽり抜けて空洞になることなら、
周りの枠になって残ろうよ!