’12 国立新美術館のセザンヌ展

若い頃、小林秀雄の「近代絵画」のセザンヌの文章に心を奪われた人が
見に行った国立新美術館セザンヌ展は、
画家としての足跡としてみることができました。
グーグルアースでたどるパリとプロバンスの距離感に、
現存する教会など、リアリティーがあって、実在性にも肉薄する感じ。


その国立新美術館の別館が一公開されている。
1928年に建設された旧陸軍歩兵第三聯隊の兵舎の一部を保存し、改良を加え、
館内には兵舎に関する資料の展示コーナ等を設けている。


兵舎は近衛歩兵第五聯隊、近衛歩兵第七聯隊も使用し、戦後は一旦在日米軍に接収された。
その後は、東京大学生産技術研究所として修繕を加えて利用され、
2001年に研究所が駒場に移転した後に解体、現在の美術館を建設。

兵舎の構造は、上から見て「日」の字型の構造を持ち、
モダンなデザインや旧陸軍としては初の鉄筋コンクリート造の兵舎建築となるなど、
建築史的にも注目で、2・26事件の弾後も残っている。