芸術家の感性【1】

昨日と打って変わって10度も気温が下がって、
体調管理が難しい季節の変わり目です。
静岡県三島市にある、クレマチスの丘、ベルナールビュッフェ美術館は、
スルガ銀行の頭取だった岡野喜一郎氏による
同時代者としての一大コレクションを展示していました。


そのコレクター岡野喜一郎氏の言葉
「数年にわたる戦争から復員したばかりの私は、感動して彼の絵の前に呆然と
立ちつくしたことを思い出す。その錆(さ)びた沈黙と詩情に、
私は荒廃したフランスの戦後社会に対する告発と挑戦を感じた。
当時のわれわれ青年を覆(おお)っていた敗戦による虚無感と無気力さのなかに、
一筋の光芒を与えてくれたのが彼の絵であった。」


数の多さ、
16〜17歳で終戦を迎えた、同時代を生きた作家が、
コレクターの突然の死後、
自ら生命を絶ったという事実の、根源性にも、
1951年作の「キリストの磔刑」の線描写他にも圧倒されて・・・